5Jan
気分がそわそわしていたり
感情的になっていたり
気持ちに余裕のないときは
たいてい呼吸が浅くなっています。
だから意識をして呼吸を深くする。
これだけで気分が落ち着き、
冷静になってくるのがわかります。
ひどく腹が立ったとき
なぜいま自分は腹を立てているのか?
など考えながら腹を立てたりしません。
侮辱された。嫌悪を感じた。
理不尽なふるまいをされた・・
理由はさまざまですが、ほぼ
他者によってもたらされた感情
と認識しているからです。
でも、自分の心に浮かんでくる
悲しみや悔しさといった感情は
他人ではなく、自分自身が作り出しています。
このため呼吸だって浅くなる
この浅い呼吸をリセットしもとどおりにする。
それが、深呼吸の役目だと思います。
かの中村天風は30歳のとき肺結核が発病、
この病気のため弱くなった精神を
強くしようとアメリカへ密航します。
5年後、帰国途中にインドに寄り
ヨガの修行をし悟りを得たと言われます。
その中村天風が残した著書『錬身抄』にこうあります。
(腹が立ったり悩みが消えないときは)肛門を意識的にかるく閉めると同時に、肩先の力を抜いて、その全部を極めて緩やかにして、さらに下腹部すなわち臍下丹田に力を入れるのである。そうしてから、できるだけ静かに、できるだけ長く、そして深く呼吸するのである。(【錬身抄】中村天風)
深呼吸のときは、丹田に力を入れること。
丹田というのは、ヘソ下10cmあたりにあります。
ちなみに解剖学的にはそんな部位はありません。
ないどころか、ただの空間だそうです。
よって「気」が溜まりやすいというわけですね。
深呼吸をするときはここに手を置き
力が入っていることを確認しながら
深呼吸をすると、意識されやすいと思います。
せひ、とりいれてみてくださいね。
また習慣づけると、たるんだ下腹部が
締まるという効果もあります。
きょうもよい1日を!
気持ちの余裕は時間があるなしではなく、
感情がコントロールできるかどうか、ですね。
腹がたったときは肛門をかるく締め、丹田に力を入れ、できるだけ長くそして深く呼吸するのである。(中村天風)