27Sep
この先どうなるんだろう?
と不安になるとき、
以前はどうだったろう?
とつい、ふり返ることがあります。
過去は理解できても
過去に生きることはできません。
未来は前にしかないんだから
前向きに生きよう!
と解釈してこの格言はおしまい。
というのも、なんだかありきたりなので
エピソードをひとつ
キェルケゴールはあのアンデルセンと同じ
デンマークの出 身で、同じ時期を生きています。
それどころか、キルケゴ ールの処女作は、
なんとアンデルセンを批判しています。
「マッチ売りの少女」を書いたアンデルセン。
少女が死ぬまぎわに売れなかったマッチを擦って、
優しか ったおばあさんの幻想を見る。
そしておばあちゃんに天に いざなわれるように、
微笑みながら命を落としました。
「前向きにしか生きられない!」
とキェルケゴールが著したのは、
そんなアンデルセン作品 のアンチテーゼとしての
背景もあるのかな?と考えると、 おもしろいですね。
秋は人を哲学者に変えてもみせます。
きょうもよい一日を!
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人生は後ろ向きにしか理解できないが前向きにしか生きられない!
(セーレン・キェルケゴール)