24Nov
秦の始皇帝といえば小学生だって知ってる有名人。
万里の長城を作ったひとと記憶する人も多いでしょう。
その始皇帝の宰相だった呂不韋は
また「呂氏春秋」という書物を
編集し、完成させたといわれます。
これは秦の国力と文化の向上と目指すもので、
周の武王の故事などの百科全集というもの。
人物の見分け方や、はたまた長寿の秘訣
などもあり、人物の見分け方については
「八観六験」に記されています。
人間を八つの面から観察し、六種の方法で試し、
その品格を見極める方法です。
八観では、礼儀、地位、お金、言動、余暇、
生活苦、低身分の観点からの見極めを、
六験では、喜び、楽しみ、怒り、恐れ、
悲しみ、苦しみを与えて試すわけです。
ぼくはそれを他人ではなく自分に行います。
なぜなら、自由とはそういうものだからです。
自由でいるために自分に与える最低限のルール
それを維持運営するための「八観六験」です。
きょう、紹介するのは六験のうち「悲しみ」
己を悲しましめて以てその人を験す(哀之以験其人)
人は悲しいときに、弱さのすべてが出ます。
同時に強さが試されます。真価が問われます。
ふだんどんなに威勢を張り、意気がっていても
悲しいときに見せる自暴自棄なふるまいこそが
すべてを失わせることになります。
ある意味、真に「悲しい」ことはこのときに
ふるまう行いこそではないかと思います。
ぼくのように至るところで至らないことだらけ
の人間の試金石ともいえる「八観六験」。
自由でいることはすばらしいです。
いっぽうで自由でいることは楽ではありません。
誰かに支配されないよう自分で律する、
つまり自立と同時に自律も必要だからです。
きょうもよい1日を!
自由度が高い人は自律度も高いです。
之を哀しまして 以って其の人を験す(呂不韋)