3Aug
小学校のとき、担任だった山下先生は
ぼくが大好きだった憧れの人でした。
とくに好きだったのは、その口ぐせ
「それは困ったね?どうしようか?」
でした。
それもニッコリと笑顔で、言うのです。
まるで困ることがありがたいことのように。
もう何十年も前のことなのに
まだ覚えているなんてよほどのこと。
事あるごとに思い出すからに他なりません。
笑顔で「困ったね」と言うだけで、
半分くらい困りごとが減るような
気がしたものです。
日本に古くからある風習である花見や盆踊り。
いずれも「豊作の前祝い」といわれます。
満開の桜を秋の米の実りに見立てるのが花見
豊作を願って前祝いで踊るのが盆踊りです。
こうした風習が生まれたころに詠まれた歌が
喜べば 喜びごとが 喜んで
喜び連れて 喜びに来る
というものです。
喜べば 喜びがやって来る。
思い当たることが浮かびますね。
逆に悲しめば、悲しみがやってきます。
歌に読み替えれば
悲しめば 悲しみごとが 悲しんで
悲しみ連れて 悲しみに来る
悲しみの底なしスパイラルですね。
困ったね。と、笑顔で言う山下先生、
秋の豊作を前祝いする盆踊りと同じ
喜べば喜び連れて喜びがやって来る
というわけですね。
きょうもよい1日を!
今日はなにを喜びましょうね?
喜べば喜び事が喜んで喜び連れて喜びに来る(明治から大正時代にかけて詠まれた歌)