17Dec
ひとは成長するにつれ、
おどろかなくなります。
そんなの知ってるよ、常識じゃん!
などと、知らないことを認めません。
まして、情報過多な時代。
あまりに刺激的すぎて、かえって
感覚がマヒするほどの技術革新。
新しいのに、既視感すら覚えます。
刺激だってうすれます。
あまり使われませんが「成心(せいしん)」
ということばがあります。
ある立場にとらわれた見方、もしくは先入観という意味に使われ、さらには下心、たくらみのある心、という意味にもつかわれます。
なにかを発見してやろう、とか
すごいことに感動したい、のになにかと
じゃまをするのがこの「成心」です。
旅行先で、初めて訪れるにもかかわらず
なんだよ、知ってるよこんなとこ・・・
わざわざ苦労してくるまでもなかったな
などと口にしたり、思ったりする。
ぼくにも心当たりがあります。
これも「成心」のせいでしょう。
ものにおどろくこころ
大人と自称するぼくたちにこそ
とくにだいじなことだと思います。
感動したり、新しい発見があるとその日は、とても充実していたといえます。目はしっかり開いていて、しかも一方向からでない見方ができていたからです。
小さなことに感動できる人が好きです。
けっこうなおじさんでも「おどろいた!」と笑う姿は、かっこいいと思います。友人にもそんなおじさんがいて、一緒にいると、つられて新たな発見ができたりもします。
心がかたくなになっていませんか?
そういえばさいきんおどろかなくなったな
これは黄信号です。純真なこころをなくしています。
ひとは素直でいるときがいちばん楽チン。
こころをちょっと空しくしておく。(虚しくではない)
よる寝る前に「あれ感動したなあ」と思える日
そんな1日でありますよう。
きょうもよい1日を!
ものにおどろく心を失なわないようにしなければならない。(外山滋比古)