きょうもよい1日を!

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きょうのひとこと

人はその人を憎んでいるのでなく、その人に関する自分の記憶を憎んでいる

お気楽に暮らし、おだやかに見える人も、
案外、人間関係に悩んでいたり、
さまざまな問題を抱えていたりするものです。
苦しんでいると他人に見られたくない、
というだけなのかもしれませんね。

だれに対しても親切で、周囲を明るく
させてくれていたひとが、じつはけっこうな
心の闇を抱えて苦しんでいたということに気づき、
意外に思ったこともありました。

そのひとは、複数の人を憎んでいました。
もとをたどれば、それは妬みのようなもの。
自分が持っていないものを他人が持っていたり
自分がしてあげたことに感謝しない他人に対し
いつまでも憎んでいたりするようでした。

きっかけは些細なことであっても
だれかを憎めば、同じエネルギーで
自分をもそれが向かってくるものです。

なぜなら、憎んでいる対象は「その人自身」ではなく
その人に関する「自分の記憶」を憎んでいるから。
もはや、その人とは切り離された自分の記憶、
時ともにいつしか記憶は薄れ、憎しみから解放される
ものですが「被害を受けた自分」への記憶から
抜け出せず、おどろくほど長いあいだ、だれかを
憎しみ続けてしまう人もいるようです。

あなたの過去の記憶の延長上に、
相手は存在してはいません。

にもかかわらず、だれかを憎んだままでは
自らのこころを、自分自身で傷つけ続けて
いるのと同じ。

解放するには別の記憶で上書きするか、
相手を憎むことになった記憶と、相手自身を
きりはなすほか、ありません。

こころの平穏を保つのは他人への感謝です。
決して憎しみなどではありませんね。

なんだか言うことが、お坊さんぽいんですね。
しかたありません、きょうは
お坊さんからのひとこと、でした。

 

 

きょうもよい1日を!


人はその人を憎んでいるのでなく、その人に関する自分の記憶を憎んでいる。(玄侑宗久)

 

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