4Sep
だれもが一度は言ったことのある格言
去る者は追わず、来るものは拒まず
これは儒教の思想家、
孟子が紀元前300年ころに残した言葉です。
日本のことわざだと勘違いしていた人も多いはず。
そういえば、祖母がよく使っていました。
日本では、「来るものは拒まず」が前に来ますが
原文では「往者不追 来者不拒」とあり、
「去る者は追わず」から始まります。
すべての人間関係を相手の心に任せ、
自分からは無理強いしない。
思えば「性善説」を説いた孟子らしい言葉です。
自分の思うようにいかないのが人間関係、
出会いも、別れも、ほとんどが偶然です。
中には「出会うべくしてであった」というケースも
あるのかもしれません。だけど別れ方ひとつで
やっぱりただの偶然だったのだ、などと思い直す。
別れこそが、人間関係のエッセンスです。
相手の心をこちらがどうすることもできません。
どうにかしようとすればするほど、
関係は悪くなります。やはり
相手の心に任せるほか、ありません。
けっして相手を意のままにできると思わないこと。
それが、人間関係をよくする唯一の方法です。
きょうもよい1日を!
呼吸が吐くのが先であるように
別れが出会いの先にあります。
去る者は追わず 来るものは拒まず (孟子)