きょうもよい１日を！

忘れるために飲むのか、
思い出すために飲むのか、
ま、どっちでもいいのだけれど。
もう帰りなさい。
まだ、いいじゃない、
と 街の灯りがささやき合う。
街の灯を温かく感じるのは、
そこに人がいるからなんだろうね、
本日もお疲れさま。

 

浅草駅前にある日本初のBARと呼ばれる神谷バー、
電気ブランカクテルで有名ですね。
冒頭のこれは10年前、電車の吊り広告コピー。
あまりにもよかったので、こっそり手帳に書き写し
ていたのを、ひょんなことから見つけました。
いま見ても、よいなあ。
10年前はそれ以上に心に響いたことでしょう。
広告文をメモに残すなんて、よほどのこと。

仕事で疲れて満員電車でさらに疲れ、
ひといきれに耐えられず顔をあげる。
そこで目があったのがこのコピー文というわけです。

当時はタバコも吸っていたし、
毎晩のように酒を飲んでいました。
仕事は楽しかったけど、
ストレスは澱のように溜まっていたのでしょう。
免疫は下がり、しょっちゅう風邪をひいていました。

いまは、外で飲み歩くことはほとんどなく、
翻訳された短編小説を読みながら、
自室でウイスキーを舐める程度です。

年を追うごとに、
会社に通わなくても仕事ができる人たちが増えています。
酒場の風景も、しだいに変わっていくんじゃないかなあ。

 

きょうもよい１日を！
春分の日なのに雪でした。

情報につかれたら、情緒にひたればいい、というわけで、今夜もまた一杯（「神谷バー」の車内吊り広告）