24May
いち、十、百、千、万、億、兆・・
その上の京までは知られていても、垓(がい)になるとだいぶ減り、秭(し)にいたっては、ほとんど知られていない数字の単位。
数字の単位はさらに、穣、溝、澗、正、載、極と続いていきます。ふだんの生活ではまずお目にかからない単位。だけどここにある「載」こそが、千載一遇でつかわれています。
載は10の44乘、実に45桁にもなります。
てことは「千載一遇っていったいどんだけ偶然やねん!」と思わずツッコミたくなるところです。よく「万に1度もありえない」という言いかたをするけど、そんなもん載からみれば天文学的に確率が高いということになります。
千載一遇をぼくは「千年に一度あるかどうか、めったにないこと」という解釈でいたけれど、仮に1000年にしたってせいぜい315億秒。載どころか兆にもいたりません。
ずいぶん大げさだなあと思い、調べてみるとこの四字熟語。語源をたどれば南北朝時代の中国『文選』に収録されている言葉だそうです。さすが白髪三千丈の国ですね。
こうなるともう、「千載一遇のチャンス」などと気軽に使えない気がしてきます。だって45桁なんて宇宙レベルの偶然ですから。
余談ですが、はっきりせずあやふやなさまを「曖昧模糊(あいまいもこ)」などといいますが、この模糊も小数点以下の数字の単位をあらわしたものです。0.1を分、0.01を厘、というふうに、さらにずっと下れば小数点第13に模糊がでてきます。それにしても小数点第13って・・!?
曖昧模糊、あいまいすぎ!
きょうもよい1日を!
とはいえこんな日に限って、あなたに千載一遇のチャンスがおとずれるかもしれませんね。
千載一遇のチャンス、とはありえないほどの天文学的確率だった。(おもいつきメモより)