きょうもよい1日を!

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きょうのひとこと

けふも大空の下でべんたうをひらく

かつて、いやなことがあると
歌にして詠むクセがありました。

かなりむかしのことだし
それほど長い期間でもなかったから
記憶にはあまり残っていません。

ただなんとなく思うのは
俳句にせよ川柳にせよ日記にせよ
起こったことや出くわしたこと
気づいたことや想像してみたことを
書き出すという行為には
ある種の自浄作用があって
生きていく糧になるのだなあということ。

自由律俳句なんてものがあることを
10年前に知ってから、たまに作品集
などにふれてはくすっと笑います。

有名どころでは、せきしろ、又吉など
がいますが、やはりこのひと種田山頭火。
明治時代の俳人ですが生涯にわたって
8万句以上詠んだ句から少し・・

酔うてこおろぎといっしょに寝ていたよ

風ふいて一文もない

何が何やらみんな咲いてゐる

けふも大空の下でべんたうをひらく

これが俳句か!?と思わせらるものばかり。
だから自由律俳句と呼ばれるのでしょうが
たしかに自由すぎます。

ときどき思いつめて自分を追い込んでいたり
あるいは他人の非を責めて追い込んでいたり
ぼくたちは、あとで気づかされるように
良かれ正しかれと、自他を不自由にします。

いまの状況を歌にして詠むことで
あたまを冷やし、距離をおいて、縛りを解く
こともできるんじゃないかと、思うわけです。

俳句や和歌のように型苦しくもなく
SNSやブログのように、他人に読まれる
ことを意識することもありません。

そのへんの紙片にメモを記す感覚で
いまの状況や思いつきを歌にして詠む。
深く息をしたときのあの感覚に似ています。

きょうもよい1日を!
格言でもなんでもないひとことも
たまにはいいんじゃないでしょうか

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けふも大空の下でべんたうをひらく(種田山頭火)

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