満腹は悪の母である

富を築く人は「足るを知る」の実践者といわれます。
目の前の快楽に流されて浪費しない。無理をしない。
大食いをしない・・、ということの戒めです。

富とは金銭のことだけではありません。
財産であり、才知であり、備えです。

ぼくがそのことを痛感したのは44のとき。
いま思えば自分を満たすことばかりに
意識が支配されていました。
欲というのは満足への上限をつぎつぎに上げていくものです。

満たす、ではなく、足るを知る。
多くを失いましたが、そのことに気づけたのは本当に幸運でした。
44にもなって気づくなんて遅すぎるんじゃないか、
と思う向きもありそうだけど、
むしろ気づかなかった可能性もあったわけで、
これ幸いでした。

あれも欲しい、これも欲しい。
あれもしたい、これもしたい。
欲望を満たすため、人はとても無理をします。
甘いものを口にすると、
さらに甘いものが欲しくなるようなものです。
それで無理をすると体調も壊すし、人間関係だって壊します。

そもそも「無理」とは、理が無いことを意味します。
無理して満腹感を得ても、そこから生まれてくるのは
良くないことばかりです。

足るを知る。
それだけで追われるような気持ちがなくなります。
こころが落ち着き、落ち着くと不思議と出来ることが増え、
うれしいことが増えていきます。

きょうもよい1日を！
腹八分目ですごしましょう。

満腹は悪の母である。（ベンジャミン・フランクリン）

きょうもよい１日を！