4Jul
これまでいろんな仕事をやってきて
いちばん長くやった職種は営業です。
ところがぼくはこの営業が大の苦手。
他人にものを売りつける行為はとんでもなくおせっかいで迷惑な行為とすら思っていました。
そんなぼくも続けるうちに営業成績は上がり、いつしか
トップセールスマンとして働くようになりました。
苦手を克服できたのは、気持ちの切り替えでした。
あるきっかけを経て、自分を取り巻くすべてのことを好きになろうとしたのです。自分はこの商品が好きでたまらないのだと思いこみ、仮に欠陥があったとしても、そこがまた愛おしいと思い込む。せんじつのみうらじゅん氏のように「そこがいいんじゃない!」とばかり。お客さんとアポを取るときは、まるで好きな人にデートの誘いをするつもりで挑む。冷たくされても、好きだからと会おうとする。だから会ってる時間は貴重です。感謝でしかない。テンションが上がるから話も弾み、おそらくニコニコしているはずです。お客さんも自分に好意をもってくれる相手を無下にはできませんね。
人間って不思議なもので、この人が好きだと思えば、いいところを探してはさらに好きになるし、嫌いだと思えば、ダメな点を粗探しして、さらに嫌いになります。
生涯、好きな仕事ばかりしていよう。
というのは持論ですが、つまるところ「いまの仕事が好きになるよう好きなところを見つけ続ければ、結果的に好きな仕事ばかりするのと同じ」ということです。
とことん好きになるよう工夫するなり、自分に思い込ませるなり、好きな点を次々に上げてみせたり、周りに「今の仕事が好きで好きで仕方がない」と吹聴してみる。というわけですね。
ぼくたちは
思いのほか小さな理由で
誰かを好きになったり、
嫌いになったりします。
どちらにしても、次にぼくたちは
それをどんどん正当化していきます。
好きな場合は好きな理由を
嫌いな場合は嫌いな理由をみつけては
積み上げ、固めていきます。
どちらにせよ、経験上わかったことは
「好きになる」ほうを選ぶほうが
「嫌いになる」ほうを選ぶより
疲れないし、持続するということです。
嫌いでい続けることは、おもいのほか
エネルギーを消耗するし、後ろ向き。
後ろ向きに歩き続けるのは疲れます。
いまあるものを好きで居る。
きょうもよい1日を!
好きなものを増やし、嫌いなものを
それで上書きしましょう。
憎むより愛するほうが疲れない。恨むより許すほうが疲れない。(中山庸子)